XJAPAN TAIJIの脱退理由！本当は何なのか？

XJAPANのデビュー当時のベーシストのTAIJIは、2011年にサイパンで亡くなりました。

命日は５月１７日でした。

TAIJIのベースラインのアレンジは今でも高い評価を得ており、XJAPANに改名す前、Xのベーシストとして、なくてはならない存在でした。

そんなTAIJIが、メジャーデビューからわずか2年後の1991年にXを脱退しました。

脱退当時は、映像でTOSHIの口から、音楽性、ファッション性の違いによりと説明がありました。

しかし、当時からファンの間で、別の理由が噂されていました。
それは、YOSHIKIとの衝突が理由なのではないかというものです。

後に、TAIJIは自伝で、バンド内の収入格差や、YOSHIKIのドラムプレイに文句を言ったため、YOSHIKIとの間に軋轢が生じたからではないかと語っています。
また、スタッフがYOSHIKIに働きかけたのではないかとも推測しています。
「本当はYOSHIKIたちが決定したのではなく別の何かとても強い力が陰で動いていたようにも思う」とTAIJIの自書「Xの生と死」で語っていました。
TAIJI自身もそう思いたかったそうです。
一緒にやってきた仲間が決定したというより、外部の力が働いてそうなったと考えたほうが気が楽ですよね。

一方で、YOSHIKIは、自伝『佳樹』の中で｢TAIJIのベースはXに必要だったが、TAIJIが自分との約束をいとも簡単に破ったこと｣を原因として挙げています。

では、YOSHIKIがTAIJIとした約束とは何なんでしょうか？

ファンの間で噂されているのは、TAIJIがXとして活動中に、かねてから憧れていたヘヴィメタルバンドLOUDNESSから声をかけられ、セッションオーディションに参加したことです。

当時、YOSHIKIは、メンバーが他のミュージシャンと関わりを持つことを、あまり好んでいなかったためとされています。

立場によって、捉え方や言い分は違うでしょうから本当のところは分かりませんが、
当時TAIJIとYOSHIKIとの間に軋轢があったのは、事実みたいです。

TAIJIと仲の良かったHIDEは、TAIJIとYOSHIKIの間に入り、TAIJIの脱退についてYOSHIKIに考え直すように説得したみたいですが、HIDEの想いは届きませんでした。

当時のHIDEの気持ちを歌詞にした曲が、「SCARS」だと言われています。

X脱退後に、TAIJIがD.T.Rでデビューライブ行った際に、会場で各方面から花束が届いておりましたが、飾ってある花束の中で一番大きかったのは、HIDEから届いた花だったみたいです。

そんな、HIDEが1998年に亡くなったとき、借り物の喪服で駆けつけたTAIJIは、当時ホームレスでお金もなく、喧嘩で歯おられた歯も治療できない痛々しい状態でした。

それを見たYOSHIKIは、後日何も言わず200万円ほどの金を渡したとのこと。

それをきっかけに、二人の仲は改善し、良好な関係を保っていたそうです。

亡くなったHIDEが二人の仲を取り戻させたようにも感じます。

X JAPAN再結成の時、上座のギターリスト不在の状態だったため、TAIJIはYOSHIKIからいつ声がかかっても良いように準備をしていたみたいですが、Xへの復帰は叶いませんでした。

ただ、2010年7月、8月14,15日に横浜国際総合競技場で開催される「X JAPAN WORLD TOUR Live in YOKOHAMA 超強行突破 七転八起 〜世界に向かって〜」にTAIJIの緊急参戦が決定したとメディアで報道されました。

8月14、15の両日にTAIJIはXを演奏し、1992年の東京ドーム3days,「破滅に向かって」以来約18年ぶりにX JAPANのメンバーと共演が叶いました。

その３年後TAIJIは帰らぬ人になりましたが、亡くなる前に、メンバーと共演できたことが、せめてもの救いのように思います。

XJAPAN TAIJIとYOSHIKIの衝突について

これは直接的な脱退の原因ではないと思いますが、TAIJIとYOSHIKIは音楽性についても度々衝突したと言われています。TAIJIはLAメタルのような曲が好きだが、YOSHIKIはどちらかというとパンクよりな曲が好きで、その点に関してもぶつかることがあったと後にYOSHIKIが語っています。また、YOSHIKIの曲は、メロディー重視で、リズムも疾走感のあるスラッシュビートであるのに対し、TAIJIはグルーブを重視しているところも違いがありました。TAIJIの自伝によると、スタッフは基本的にYOSHIKIの音楽性を指示していたそうで、そういうところでもTAIJIは孤立していったとのことです。ラウドネス加入後、インタビューでギターの高崎晃がTAIJIについて聞かれた際「あちらさん(Xのこと)では好きなように弾かせてもらえなかったようだからうちでは好きにやらせる」と答えていたので、アレンジなどにも制限があったのではないかと思います。個人的には各メンバーが好きかってにアレンジするバンドよりも、全体の統一性を優先したアレンジの方が好きなので、Xに関しては、結果それが良かったように思います。YOSHIKIも曲全体としてどうかというところは気にしていた部分だと思います。

XJAPAN TAIJIがクビになった理由は薬が原因？

レコーディングでロサンゼルスに行った際にTAIJIが薬物にハマり、日本に帰ってからも辞められなくなったという噂もあります。確かに、Xの中で一番薬にハマりそうなのはTAIJIである印象が強いですが、個人的にはこの線薄いのではないかと思います。ドラッグに手を出していたかは分かりませんが、TAIJIはいくつか持病を持っており、その薬は飲んでいたようです。

XJAPAN TAIJIの持病について

TAIJIは昔から色々な病気に悩まされてきました。てんかん、ナルコレプシー（眠り病）、脳梗塞などを患っていたようです。X脱退後は、膠原病、アルコール依存症や鬱病も患っていたとのこと。XやLOUDNESSなど伝説的なバンドを渡り歩いたのち、ホームレスにまで転落してしまった人生の時点にいれば、鬱になるのもおかしくありません。2008年に「持病のてんかんの発作で転倒事故。胸と喉にローソクが刺さって入院」という発表がありましたが、真相は違うそうです。本当は自殺未遂だったようです。「お酒を飲んでいるときに絶望感に襲われ錯乱して、包丁で自分を刺しちゃったんですよ。運よく心臓から数ミリ離れていた。気づいたときには床が血の海で……当時は極度のアルコール依存症でしたからね」と後に2010年頃、TAIJIが語っていました。

幼少期に事故で指を無くし、後期は足も動かなかったようで、本当にTAIJIはボロボロな状態でした。
それでも音楽を辞めなかった姿勢は、ホンモノのロッカーだったように思います。

XJAPAN TAIJIの日産スタジアムでの共演の裏側について

個人的には、TAIJIが死去する前に、X JAPANと共演できたことは、とても喜ばしいことでした。

ただ、一部週刊誌などでは、その裏側を良く書いていないところもあり、色々な裏側があったことも推測はされます。

下記は事実かどうかは分かりませんが、こういう報道もされました。

2010年8月14日の日産スタジアムのライブに関しては、YOSHIKI本人から電話があり、直接出演を打診されたようです。

TAIJIが西麻布のレストランに行ったところ、YOSHIKIだけじゃなくToshIもいて『日産ライブに参加してくれないか』と言われたとのことです。

TAIJIは、どの曲やるんだろうな～と楽しみにしていたそうなのですが、ライブが近づくにつれ、TAIJIの表情は曇りがちになっていったそうです。

まず、TAIJIはなかなか曲目が決まらないことにイラついていたそうです。
そしてライブ前日、届いたラインナップに彼は深く沈み込んだとのこと。
TAIJI登場の曲は『X』の1曲だけだったからです。

音合わせも当日だけで、本番もX時代に作ったTAIJIのベースラインは今の正式メンバーであるHEATHが弾き、TAIJIはそこに干渉しない別の音域でベースを弾いていたそうです。

ライブ開始前、リハーサルから戻ったTAIJIは2時間弱でロング缶のビールを10本、流し込むように飲んでいたとのこと。

ライブ終了後、TAIJIはYOSHIKIが自分の楽屋を訪ねて、労をねぎらってくれるものだと信じていたそうなのですが、YOSHIKIは楽屋のドアのところから『あっ、お疲れさん』と、スッと帰っちゃったみたいです。

この日産スタジアムのライブからおよそ1年後の2011年7月11日にTAIJIは亡くなりました。

色々な人の視点で、物事は捉えれますが、TAIJI視点で見ると、期待していた共演で、実際の出演が1曲だけで、さらに自分が作ったベースラインを弾けないというのは、寂しかったのかもしれませんね。

ただ、XJAPAN視点で見ると、当然と言えば当然かもしれません。
今はすでに正式はHEATHというベーシストがいるので、それを差し置いて前のベーシストが何曲も弾くというのはおかしな話です。

また、TAIJIが一人で、HEATHの代わりに弾くというのもおかしな話なので、ベースが2人で弾くというのはベストな選択のように思います。

また、複数曲を元メンバーとはいえ、数年一緒に活動をしていないTAIJIに任せるのもリスクがあります。